フィットボクシングのコーチは英語が良い

ここのところ 1 カ月以上マルティーナをコーチにしていた。理由はリズムの狂いが少ないから。ただ、遅れがないものの、突っ込み気味で、明らかに走っていることがある。特に「トントントントン」はやたら速い。

ある日ふと、英語にも対応していることを思い出した。試しにマルティーナのまま英語にしたらこれがすごく良かった。時々、英語として正しいのか分からないところがあるものの、リズムはこれまでに試した日本人の声よりずっと良い。

明らかに良いのは頻出する「せーの」の問題がクリアされているところ。日本語では「せーの」で 2 拍になるところが、英語では Ready, and… となり、and が 2 拍目より早く(付点八分くらいのところで)入る。2 拍目の頭は and の余韻となり、アタックのあるリズムがないのだ。だから「せーの」と違って、拍に合う・合わないという問題そのものが生じなくなっている。

ただ、Ready, and… って英語で普通に言うのかなというのは気になるところ。「せーの」に当たる言葉を何とかひねり出した感じがしないでもない。

コーチのせりふの問題

そもそも、コーチが言ってることはあまり意味がない場合が多い。例えばパンチと同時にそのパンチの名前を言うのは、自分にとっては意味がない。「体を連動させて」というのは何をしたらいいのか分からない。「コンビネーションだよ」というのも「そうでしょうね」としか言いようがない。「頭の中でパンチを整理して」というのも曖昧で、ずっと「コンビネーションを記憶の中でなぞれ」と解釈して「そんな無茶な」と思っていたのだけど、英語を聞いてみたら「打つ前に視覚化しろ」みたいなことを言っていて、日本語から解釈できる意味とは明らかに違う。せりふ全般を通して、英語への翻訳時に元のせりふの解釈で苦労したことが想像できる。

多くのせりふは基本的に賑やかしであり、ただ空白を作りたくなかったのだろう。こちらとしては全然、しゃべらない時間があってもいいのだけど。

意味が分からないだけでなく、指示としてバグになっているところもある。例えば左ブロックの「次に」右に体をひねれと言われるのだけど(その後の右パンチの準備として)、左ブロックはそもそも体を右にひねって行うものなので、言われたとおりにやるなら右に 2 回ひねることになる。コーチを見ると、単に左ブロックをしているだけである。

さて、文句ばかり書いてしまったが、英語のコーチでぐっとストレスが減ったことから、またしばらく続けられそうになってきた。リングフィットが買えるようになったら乗り換えるかもしれないけど。